怖い映画やドラマは好きではなかったのです。サスペンスならまだしも、血がドッビャーーーとか、内臓ドッシャーーーとかは苦手でした。小さいころは本当に苦手で、「人が死ぬから」と、戦争に関するものやアクションものも極力避けていました。
ですが、大人になったこともあって、少しずつ耐性ができてきたのもあるのでしょう。血がドビャー内臓ドシャーだけのスプラッター映画はいまでも積極的に見たいとは思いませんが、「人が死ぬから見ない」ということはなくなりました。
でもバイオハザードとかは、やっぱり見ませんでした(のちにチラ見はしました)。
そんな以前のわたしなら絶対見ないドラマがこれ。
(※ここから多少のネタバレあるので注意!)
ウォーキング・デッド
ウォーキング・デッド シーズン2 Blu-ray BOX-1
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2012/11/22
- メディア: Blu-ray
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「 ショーシャンクの空に」は、わたしの好きな映画ベスト3に入ります。
その監督のフランク・ダラボンが監督だというので、おそるおそる見始めて、すでにシーズン5に突入です。(いまはフランク・ダラボンは監督していません。『ウォーキング・デッド』解雇されたフランク・ダラボンがAMCを訴える | 海外ドラマNAVI)
逃走犯との銃撃戦の末に銃弾を受け、昏睡状態から目覚めた保安官リック。そこで彼が目にしたのは、ゾンビに蝕まれて廃墟と化した世界だった。その後リックは、生存者たちを率いてアトランタの街でサバイバルを続けながら、家族の行方を探すことになる…ウォーキング・デッド | FOX
病院で目が覚めた善良な保安官のリック。どうも様子がおかしい。あたりには殺しても死なない化け物がウヨウヨしている。オレに何があった?家族はどうした?こいつ等は何なんだ?
というところからのはじまりです。
- この現象はなんで起こったのか?
- 治るのか?
- そしてウォーカー(ゾンビ)をどうやってやっつけるのか
- 安全な場所、安住の地はあるのか
こんなことを、それぞれがそれぞれの立場で考えながら、逃げ、戦い、生きていきます。
絶望した人は自ら死を選びます。
少しでも望みを持つ人は、前に進んでいきます。
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上手に隠れていても、いつかはウォーカーにやられるーつまり戦わないと生き延びられません。
自分の大切な人が転化したウォーカーを殺せるのか
戦う相手は、見ず知らずの死に絶えたウォーカーではなく、自分の妻や夫や子どもが変異したウォーカーだったりもします。
もともとの性格や思考は残っているのではないか?
気持ちが伝わるのではないか?
自分の妻や家族の姿を留めているものを、自分で殺すことはできるのか、という葛藤もうまれます。
もしわからない状態になっていたとしても、それでも自分の側にいて欲しい、それが化け物だとしても、そんな風に考えて道を誤っていく人もいます。
希望はどんどん打ち砕かれる
それぞれが持つ希望。
小さな希望は、次々に打ち砕かれていきます。
- このままここでひっそりと暮らせないか
- 助け合っていけば何とかなるのではないか
- 農作業で食べものを育てられのではないか
- そこでもたくましく育っていく子どもたち
- 芽生える友情、はぐくむ愛
ですが、そんな希望は容赦なく打ち砕かれます。
ああああああああーと見ているこちらが、絶望のため息をつくほどに。
それでも、そんな中にも、また次の希望は生まれてくるんですね。
人間はいつでも、どんなときでも「生きてさえいれば何とかなる」という何か「どん底の希望」を持っているんだな、持っていかなくてはいけないんだな、と思わされます。
戦う相手はウォーカーなのか人間なのか
そう。最初の頃は「人間の生存をかけてウォーカーと戦う話」だと思ったのですが、そうではありません。回を追うにつれて人間とウォーカーとの戦いではなく、人間と人間の戦いになっていきます。
ウォーカーを自然の驚異。たとえば台風とか竜巻とか吹雪や獣の来襲だと考えます。それは確かに避けようがないですし、壊滅的な被害をもたらします。でも多分それよりも怖いのは、やはりその後の人間のありかたのように思えます。
ウォーカーは殺しても人間は殺さない
善良な人はどこかでそう思っていました。
ですが、秩序のなくなった世界では
「殺さなければ自分がやられる」
そういう究極の場面に、いとも簡単に遭遇してしまうわけです。
自分だけでなく、仲間や愛する人を守るために。
ウォーカーではなく人間を、自分の手で殺して生き延びていかなくてはならない場面に、簡単に直面してしまいます。
その時、どうする?
どうすることが正しいの?
善良な人ほど、考えてしまいます。
誰を信じるのか
命の危険と隣り合わせになりながら、どうやって逃げ延びて、どうやって自分や大切なものを守るのか。そして誰を信じたらいいのか。
善良なふりをして上手に騙す人もいます。
残虐な人もいます。
もともとの世界にいたら残虐ではなかった人が、この世界では残虐になってしまうこともあるでしょう。
生きることと欲望だけしか考えられないと、そうなる人がいても不思議ではありません。
それでも、善良な気持ちを持ち続ける人もいます。
そんな仲間ができます。
究極の状況であっても助け合いたい気持ちを持てる人がいます。
それが主人公のリックを中心としたグループだったわけですが、シーズン5の初回では、リックが、あんなに善良だったリックが、人間を相手に「生かしておけない」「皆殺しだ」と言うまでの状況になってしまいます。
善良な人たちがお互いを仲間として、生き延びていかれるのか、どこまで善良でいられるのか、それがこれからの見どころになるのでないかと思います。
登場人物がみな魅力的
登場人物を上手に描いているなーって思います。
これがウォーキング・デッドの最大の魅力です。
シーズン4までに死んでしまった人たちも含めて、レギュラー、準レギュラーはみな魅力的です。
とんでもない悪人だったメルル(マイケル・ルーカー)も、最後はちょっと良い奴になって、あーーーーもっと生きてみんなを支えて欲しい~という気持ちになりました。(シーズン3で死亡)
ハーシェル(スコット・ウィルソン)はグループ全体の良識派。お父さん役になっていて、もっと長く生きて、リックたちの話し相手になって欲しかった。(シーズン4で死亡)でも、このシーズン5の展開では無理でしたね。
アンドレアはまあいいや((。-人-。) ゴメーン)。
キャロル(メリッサ・マクブライド)は良き妻、良き母であったがゆえに、強い女性になっていきます。手段を選ばない。やらなきゃやられる。全員が強くならなくては。やらなければいけないことをやるだけ。という信念を持ち、リックたちと別れますが、シーズン5で重要な役割を果たして合流します。
一人一人あげるときりがないですね。
ええ、もちろんわたしはメルルの弟のダリル(ノーマン・リーダス)が好きです。
ダリルが好きじゃない人っているのぉーーー?
「誰が好き」って、ダリルしかいなくないーー?!!!
食べるものにも事欠く状況なのに、でっかい腹を持つタイリース(チャド・コールマン)も、わたしは、ほら、あれだから。ふくよかな人好きだから。タイリース好きですけどね。
でも、やっぱりダリルでしょうよーー!(キッパリ)
今期は誰か他にそういう人が出てくるのかしら?
シーズン5は始まったばかりです。
途中からでも楽しめます。
今日はここまで~。
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