予告編を見て「これは絶対見たい!」と応募しまくり、試写会で見てきました。
北野武監督 最新作「龍三と七人の子分たち」
映画『龍三と七人の子分たち』公式サイト|2015.4.25(sat.)ロードショー
「金無し、先無し、怖いもの無し! ジジイが最高!!」
「俺たちに明日なんかいらない!!」
「ジジイが」
「ジジイです」
「ジジイに」
「ジジイどもが」
「ジジイか」
「おいジジイ!」
これだけ「ジジイ」が聞ける映画は他にはないでしょう。
スカッと痛快!
家族に疎まれたり、病院にいたり、施設にいたり、生活保護を受けて寂しい団地住まいをしていたり、する組長クラスの元やくざのジジイたちが、いまさら新しい組を作り、新興勢力の京浜連合と闘う話です。
主要キャスト陣の平均年齢は72歳。
年配のかたには懐かしい俳優さんが勢揃いです。
藤竜也=龍三親分
近藤正臣=マサ
中尾彬=はばかりのモキチ
品川徹=早撃ちのマック
樋浦勉=ステッキのイチゾウ
伊藤幸純=五寸釘のヒデさん
吉澤健=カミソリのタカ
小野寺昭=神風のヤス
小野寺昭はあとから偶然参加するので、最初は6人の子分。あれ?7人の子分じゃないの?と、動き回るジイさんたちを数えてしまいました。
監督の北野武は、ビートたけし=刑事役で出演。
京北連合のボス役の安田顕が大変よかったです。ちょっと嫌みなインテリ悪役。ゲイ役をやらせても、冷酷なボスをやらせても、コメディでも、バラエティでも光る!素敵!今期同時期に公開のビリギャルにも新宿スワンにも出演しています。テレビドラマに映画にひっぱりだこですね。
藤竜也は貫禄のジジイで文句なし。
近藤正臣が藤竜也といいコンビでした。
下条アトムはいい味出していました。弱いくせに小ずるい嫌なおっさんにピッタリです。下条アトムには今後もこういう役で脇を固めて欲しいと思います。
試写会のジジイ率が高かった。
高齢の方が多くいらしていました。もともと試写会は高齢の方多いと感じますが、特に多かったように感じました。
おじいちゃん、おばあちゃんたちはよく笑います。至る所で爆笑されていて、ちょっと取り残された気分でした。逆に皆さんが笑わない場面でにやにやしていましたが。
本編後のエンドロール。
「助成 - 文化庁文化芸術振興費補助金」
で、どよどよっと笑いが起きた時はわたしもにやにや。
だって、それ、そぐわないもん。
ここから軽いネタバレと感想
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幕の内弁当的にあれこれと要素が詰め込まれている映画です。至る所に笑いを仕込んでいるので、どこかでは笑えます。
オレオレ詐欺あり、羽毛布団詐欺、浄水器詐欺あり。食品偽装あり、抗議活動あり。オカマ街あり、孫との話あり。笑いあり、ホロリなし、ポロリなし。
ですが、わたしにはどれも中途半端に感じました。おならプーもそれほど笑えませんよ-。年寄りはよくおならする、ということ?
元やくざなのに、素人さんに迷惑かけまくりだし。「最近の若いもんは仁義もありゃしない」なら、素人さんには親切にしたほうがいいのに。蕎麦屋での賭けも何だか(゚-゚;)ウーン。迷惑なジジイって設定だからそれでいいのか?
迷惑なジジイが迷惑なまま突っ走って、結果、少しだけ大義を成し遂げたってことだからいいのかー。
米航空母艦に着陸しちゃうのも、それ必要だった?と。セスナ飛ばしちゃった以上はビルに突っ込むわけにいかないから、航空母艦へ着陸かーそうかーそうなのかー。
荒唐無稽の笑いの映画なら、モキチが死ぬ必要があったかなぁ。死体の利用をやりたかった?
と、いろいろもやもや。
わたし「男はつらいよ」もダメな人なんです。
あれもダメな父を怒りとともに思い出して(父はある意味、寅さんよりもっとダメだけど)好きになれませんでした。ごめん。だから多分そこは、わたしのトラウマっていうか、特性だから、もうしょうがない。多分、映画としての評価じゃない部分で、この手の話はわたしとは相容れないんだと思います。
父母がジジイババアじゃない人だったり、よいジジイババアを親に持つ人ならもっと笑えるかも。
時事的にちょっとだけリアルで、でも荒唐無稽なジジイコメディ。
音楽よかったなー。
会場でいただいた、和幸のミニひれかつサンドうまかった。
今日はここまでー。
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