広い敷地の広いお家に住んでいた頃。裏庭にヘビが時々出ましてね。
普段、庭や敷地の手入れをしないで、飲んだくれて遊びまくって疲れると家で寝ていた父も、たまには敷地に出て草取りなんかをしたりしました。火を焚くのが好きだったので、母が刈った草が乾燥したら火をつける係はかって出ていました。
庭で焚き火。←「火燃し」って言ってたなぁ。
自宅で家庭ゴミを燃やすと原則違法、しかし焚き火や暖炉で焼却するなら合法 - はぴらき合理化幻想
敷地が広かったですし、周りに農家もあったので、近所からの苦情なんか来ませんが、今だったら色々あるでしょうね。そんな感じで、普段は手伝いもしない父が、外に出て作業をしていると、母もどことなく嬉しそう...な...あれ?そんな記憶は全くないわ。
で、時々ヘビも出ました。うろうろしているわたしに父がいつも言っていたのが
「大きいアオダイショウには毒がないから恐がるな。でも、小さいヤマカガシには毒があるから噛まれないように気をつけろ」。
ヤマカガシ。裏庭にいたよなぁ。父に、大きめのアオダイショウは毒もなくて大人しいけど、小さいヤマカガシには注意って教わったわ。しょうもない父が教えてくれた数少ない知識かも。
— ばんばん (@banban201405) 2017年7月30日
「ヤマカガシは昔は毒がないと思われていた」という話には、少々疑問。逆に「ヤマカガシに毒がある」って言うのはみんな知っていることだと思っていました。街の子は知らんかw
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父は背が高くなく小柄な人でした。
「俺は背は大きくはないけれど、走るのも速いし運動はなんでも一番だし、俺にかなうヤツはいない」「小さくてもでっかいことをすればいいんだ」と言うような人でした。
ヤマカガシが出た時には「ただ大きいだけのアオダイショウなんか毒もないけど、ヤマカガシは小さくてもピリリと辛い山椒のように相手をやっつけるだけの毒があるんだよ」とヤマカガシと自分を重ねるようなことを言っていました。
実際にヤマカガシを見つけた時「ひゃあ!」と声を出して飛びのいたわたしを脇によけて、父はホークみたいなもので
ひょいっと持ち上げてそのまま焚き火へポイッ。「えええ?いいの??」と言うと、本当か嘘かわかりませんが「じいさんなんか、皮を剥いで食べたりもしたんだからな」鼻息荒い父。
うわーワイルド。(でもそれヤマカガシじゃないんじゃないか?)出てきたヘビを何度も火の中へポイッ。母は「そんなことしたっって出てくるんだからやめてーーー」と家の中へ退避。母はヘビが大嫌い♡
で、もしかしてそういう父を「頼もしい」と思ったこともあったのかもしれませんね。後に父のことをあまりにもダメな人だと思いすぎて、すっかりダメイメージの父ですが、その時は子ども心に「頼もしい父親」と映っていたかもしれません。そういう風に父のことを思ったこともあったのかもしれません。いいところもきっとあったに違いありません。
そんなことを思い出しました。
もうすぐ父の命日だなぁ。
今日はここまで。
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