「知ってる?ハリスおばさんが映画化されるんだよ?」
と聞いて、あれだけ映画チェックをしてるのに見逃していた自分にバカバカバカっ!!封切と同時に観に行く!!というつもりが、なんだかんだと忙しい&気持ちの余裕がなく、結局上映館が限られてしまったこの時期にやっと観に行ってきました。
「ミセス・ハリス、パリへ行く」
わたしの中では
「ハリスおばさんパリへ行く」
ティーンのころに出会って、何十回読んだだろうか。度重なる引っ越しの時にもこのハリスおばさんシリーズと小さいモモちゃんシリーズだけは捨てずに一緒にお引越しをしたのに、前回の引っ越しでどうやらどこかに旅立った様子。まだどこかの箱に入っているのか。ポール・ギャリコよ。
身の丈を知り堅実に生きているロンドンの家政婦のハリスが、勤め先でクリスチャン・ディオールのドレスに出会って魅せられて、何とかして自分のものにしたいという大いなる野望を持ち実現させる話。
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このシリーズが好きで好きでたまらなかったのはなぜなんだろう?ああ、でも今 思い返しても、わたしの「好き」がつまってるお話なんだな。
目標に向かってコツコツとお金を貯めていくところ。これ好き。そしてこれ書いてて思った。わたしは働くのが子どものころから好きだったんだな。
ちょっとした勢いで大金をなくしてしまうけど、あきらめない。
映画ではそれほど丁寧に描かれなかったエピソードだけど、捨てるようなお花を丁寧に生き返らせて愛でるところ好き。ハリスおばさんの部屋にはもっとお花があるイメージ。
映画が始まる前から泣いてしまいそうだったのは、ハリスおばさんに後半に訪れる事件がわかってるから。映画では川に捨ててたけど、原作では捨てないよね?それがむしろつらかったと記憶してるんだけど違ったっけ?
初めて読んだのが多感な頃だったので、あの悲しみあの衝撃あの落胆あの絶望感がよみがえってきて映画を見る前から泣きそう。あんなことある???そして映画を見て泣いた。この映画を見てあんなに泣いてるのはわたしくらいだろう、ってくらい泣いた。これ書いててまた泣きそう。何だろうこの気持ち。うわーんうわーん。原作を読んでたティーンのころからは想像できない人生の荒波をかぶってるから?わーんわーん。ハリスおばさんを読んでるときには今頃わたしも幸せになってるはずだったのにわーんわーん←もはやハリスおばさんと関係なく泣いてる? 笑
クリスチャン・ディオールの衣装がよかったなぁ。あの頃のドレスほんとうに素敵~~クリスチャン・ディオール全面協力なんだって。出演者もみな素敵ではまってたし映画館で観られてよかった~~~!!
映画ではあっと言う間にハリスおばさんが魅力的に上流階級の人たちに交じっても遜色ない感じになっているけど、ハリスおばさんの風貌は原作のイメージではもっと下の階層のイメージ。花をひょこんと帽子に刺したへんてこな風貌で「ああ。あれは家政婦だな」ってわかるような感じなので、映画のほうはちょっと綺麗すぎ 笑
映画もいいけど原作を丁寧に読むこともお勧め。
壮大なる夢を持ってパリに行き、いろいろな人の人生を変えてしまうハリスおばさんなんだけど、壮大な夢を持っているから素敵なのではなく、人生に必要なのは自分を誇りに思うこと。小さなことを幸せだと思うこと。ちょっとしたゆとりと助け合える友人がいればそれが人生の宝物。それを教えてくれたと思ってる。
あーまた原作を読もうっと。探すか買うか?
今日はここまで。
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