はーい。
前回の記事
大人が読んでも楽しめるほんわかな懐かし童話 - おうつしかえ
で、思い出しちゃったから、もう少し語ります。
パパとの関係に悩み、離婚そしてシングルマザーとして生きる「モモちゃんとアカネちゃん」のママ
モモちゃんシリーズ3冊目「モモちゃんとアカネちゃん」で、ママはパパとの関係に悩み始めます。
モモちゃんとアカネちゃんのママは、この3冊目で離婚します。
モモちゃんのママとパパの離婚に至る夫婦間の悩み、離婚原因、離婚後の関係について、具体的な詳細はほとんど書かれていません。
でも具体的ではない描写が、具体的ではないのに、とてもリアルに感じられます。松谷みよこの実体験に基づいて書かれたお話だからかもしれません。
大人になって読むと、より胸につまる話になっています。
ママのところへ死に神がきたこと
ママの体調はよくありません。おうちで仕事をするようにしました。夜になるとパパが帰ってくるはずですが、パパはママには見えないことがあります。靴だけが帰ってくるのです。
ママは靴をピカピカにします。いつ帰ってきてもいいようにお風呂を沸かし、食事を作ります。猫のプーに言われます。「どうして?」無駄じゃないか?ということですが、ママは「そうしたほうがうれしいでしょ」と答えます。
プーは自分のお嫁猫をどれだけ大事に思っているかのろけます。
プーめぇええええ!!!
それは正論だけど、ママにそれを言ったら、ママつらいよ。
傷に塩塗っちゃだめ。
でもこれもも「ママに気づいて欲しい」というプーなりの優しさなんだよね。
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そんな夜、ママのところへ死に神が来ます。
死に神が怖いです。
ホラー的な怖さじゃなくて、死に神のセリフが
「すべてお見通し」
な感じで怖いんですよ。
怖いんだけど、どこか優しい。
優しいけどとても怖い。
そして、子どもが小さい人ならきっと実感としてわかるでしょう。
わたしが死んだら子どもたちは
という気持ち。
せつない。
森のおばあさん
ちょくちょく死に神に来られていたママは、不思議な森のおばあさんに相談しに行きます。森のおばあさんもすべてお見通し。死に神のことも、悩んでいることも。そして2本の木をママに見せます。
この木の話がとても印象的で衝撃的でした。
そうか。
そうなのか。
夫婦としての相性ってそういうことか。
歩く木と根をはる木。
夫婦の相性を木に例えた表現がとても素晴らしいです。
まさにピッタリ。
すんなりと落ちました(大人になってからはより)。
どちらかが悪いのではなくて、合う合わない。
あの人と合わないのはそういうことなのかもしれない、とか。
それじゃあ、仕方ないな、とか。
一度引っこ抜いて根を洗ってみないとね、とか。
結婚って 「1つの鉢の中で生きる」 ってことなのかもしれません。
おまけの食べ物の話
クツクツ煮えたおかゆにまんまるの卵の黄身だけを落として、醤油をちょっぴりたらす
おいしいもののくまさんの章は、どれも大好き。
まだ自分で食べることができないアカネちゃんが、くまさんのおうちでおさじを持って一人で食べたのが、卵の黄身だけを入れたおかゆ。
これは、速攻真似してみました。
うんうん。
おいしい~
元気なときに食べるなら、少し鰹だしが入っているほうが好きですが、ちょっと弱っているときは卵の黄身だけのおかゆが、体にも心にも優しく沁みてきます。
引っ越したおうちに先回りしてくまさんが作ってくれたシチュー
不安もいっぱい、寂しさもいっぱい、で引っ越した先の小さな小さなおうちでしたが、着くとすぐいいにおいがしてきます。
くまさん、グッジョブ!!
クツクツとシチューを煮てくれていました。
いいにおいのおうちです。
掃除もして、お風呂も沸かしてくれていました。
そして、くまさんは「アカネちゃんいつでもあずかるから」
ここで号泣しました。
つらいときのこういう優しさって、なんて心にしみるんでしょ。
離婚してもこんな風に支えてくれる人がいるって、ほんと大切。
ここまでの話、引用タグのところは引用ではありません。
あらすじをできるだけ、核心に触れないように書いています。
一番読んで欲しいところは実際に書籍で読んで欲しいから。
ちいさいモモちゃんしか読んでいない、愛に悩む女子は、
「モモちゃんとアカネちゃん」
おすすめですよ。
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モモちゃんとアカネちゃん モモちゃんとアカネちゃんの本(3) (講談社青い鳥文庫)
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