海外ドラマ、いまのわたしのイチオシはこれ。
ブレイキング・バッド。
スティーブン・キングが選んだ「2011年私のトップ20」 : 映画ニュース - 映画.com
スティーブン・キングもおしてますよ。
エミー賞も総なめですよ。
でもね。
怖いんですよ。
ブレイキング・バッドも。
シーズン1は、こんなお茶目な画像なので、笑いもあるのかと思いきや、ウォーキング・デッドよりも怖い。
そして人も死にますからグロいシーンもあります。
これまでに真面目に生きてきた高校の化学教師ウォルターが、ある日突然、肺ガンで余命2年と宣告される。脳性麻痺の長男に、身重の妻を抱えて、最大の心配事は今後の家族の生活費。絶望的な状況の中で、ウォルターは化学の知識を生かして違法ドラッグ(クリスタル・メス)を製造し、かつての教え子のドラッグディーラーと組んで家族に遺す現金を調達するべく、後戻りのできない犯罪へと手を染めていく。海外ドラマ専門チャンネル スーパー!ドラマTV : ブレイキング・バッド
バッドとデッド
どちらが怖いかと言われたら、バッドです。
ウォーキング・デッドは、今現在は身近にない恐怖。ゾンビが出る出ないにかかわらず、あれはすべて究極の状況下で起こる出来事なので、まだ遠い世界。
無くはないですよ。
無くは。
究極の状況下はゾンビに限らず自然災害で起こりえることだというのは、ここ数年の日本の状況を見ていても感じます。
でも、ありえるかもしれないけど、やはりフィクション感が強い。
ところが、ブレイキング・バッド。
これは怖い。
色んな意味で怖い。
「すぐ隣り合わせ」の恐怖感。
タイトルの『ブレイキング・バッド(Breaking Bad)』とは、「to break bad」=したいことをする(よくないことに使う)という言葉から来たスラング (俗語)だという。「規則や法を破る、道を踏み外す、悪事に手を染める」と いった意味
一般市民として高校の化学教師として真面目に生きてきたウォルター(ブライアン・クランストン)。優しいがゆえにどこかおどおどとして、どちらかというと損をしながら、どこか軽んじられながら生きています。
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妻にも息子にも、義理の妹夫婦にも、生徒にも、バイト先の店長にも、言いたいことも言えず、軽く見られてバカにされています。妻や義理の妹夫婦なんかウォルターを「いいやつだけどねー」的にあしらっているのがわかります。
そんなさえないオッサンのウォルターが肺ガンで余命宣告され、自分の家族を守るために、生活費を稼ぐために、自分が知らなかった危ない世界へどんどんはまりこんでいきます。それは違法ドラッグ(クリスタル・メス)の製造と販売。
もともとメスの製造をチマチマやっていた、元教え子のジェシー・ピンクマン(アーロン・ポール)と再会し、彼と一緒にクリスタル・メスの製造したり販売したり製造したりをします。
違法ですね。
危ないですね。
危ない人ともお付き合いしなくてはいけないですし、逮捕の心配もありますね。家族や職場にばれてもいけません。
軽んじられていて、言いたいこともはっきり言えなかったようなシーズン1のウォルターが、その仕事を通じて、回を追うごとに変わっていきます。
これ。
気持ちよいのと同時に怖いです。
立場や環境は人を変える
というのは、わたしがいつも思っていることですが、まさにそんな感じで、どんどんウォルターの目つきや、顔つき、そして思考も変わっていきます。
今の俺は本当の俺じゃない
善良な人でも奥底に牙を隠して生きている
その牙が顕わになったとき。
あれですね。
水戸黄門で格さん助さんが印籠を出してみんなをビックリさせるとき。
気持ちよいです。
でもそれと同時に、怖いのです。
ジェシー・ピンクマンは、何をやってもダメなところはなかなか変わりません。冴えないオッサンだったウォルターがだんだん怖い男になっていきしっかりしてくるのに、ジェシー・ピンクマンはそれを台無しにするようなことばかりしています。
でもね。根っからの悪じゃない。そこがジェシーの魅力で、そんなダメ男を切ることなく一緒にやっていこうとするウォルターにはジェシーが息子以上に思えていたのではないでしょうか。
そんなチャラ男のジェシーも、だんだん顔の輪郭がはっきりしてくるような感じで、いい男になっていきます。
☆
さて、クリスタルメスですが、これは覚せい剤ですね。
覚せい剤の恐ろしさ-なぜ捜査の手が伸びていることがわかっていて、やめられなかったんですかね
日本語では、シャブ、エス(s)、スピード(speed)などの俗称で呼ばれる。ヒロポンの名でも知られるが、これは商品名である(ヒロポン参照)。英語ではice(アイス)、meth(メス)、crystal meth(クリスタル・メス)などの俗称がある
クリスタルメスの製造販売。日本だとまだそれほど臨場感はないですが、これはアメリカやメキシコだともっと身近に感じるでしょう。
これを主人公が作って売るわけですから、いい話ではありません。どう考えても主人公も悪いやつですね。たとえ自分が末期癌であろうと。
そこはもちろん正当化できませんし、小心者のわたしは「そのメスを使った一人一人はどうなるんだろう」と、その先を心配せずにはいられません。
ブレイキング・バッドでは、その怖さも同時に伝えています。
☆
ブレイキング・バッドは、シーズン5がファイナルシーズン。
すでにスーパードラマTVでシーズン5一挙放送しましたが、レギュラー放送ではシーズン2が終わるところ。
秋の夜長に重たい気持ちを抱えている人におすすめです。
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今日はここまで。
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