「なぜ捜査の手が伸びていることがわかっていて、やめられなかったんですかね」
「家族のことを思えば」
「再犯も多いですが、強い意志を持って」
というコメントを聞くたびにもやっとします。
それは、多分とても難しいこと。
中毒。
わかっているけどやめられないのが中毒。
ましてや覚せい剤は脳や人格も変えてしまう。
捕まるのが解っていてもやめられないのが覚せい剤。
1-2回なら大丈夫だよね?
人によってはたった1回でも、それは抜け出すことができないことになります。
わたしは自分が依存体質の人だと思っています。おそらく1回で地獄行きまっしぐら、になるだろうと思っています。多分そうなる。やめられなくなる。だから、絶対に手を出さない、1回でも手を出してもいけないと思っています。
そう誓っているけど、怖いのです。
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覚醒剤を含む麻薬類に手を出してしまったことは、よくないことです。確かによくない。本人の体や家族、そして法的にも。でも「ダメ」と言っているだけでいいのでしょうか。
更正するためのプログラムは進んでいるでしょうか。法で罰して、使用する障壁を高くすることは必要です。でも、その先はどうでしょうか。
CDや音楽の配信停止をして収入を断つより、そのお金を更正することに使うということができないものかといつも思います。配信停止は「収入を断つ」ことが目的ではなく、イメージや企業の思惑だとは解っています。企業の別の観点からの判断です。
でも、そこにもやもやします。いっそのこと、その印税の大半を施設やセンターを作ったり、または既存の施設に寄付または基金にしてしまったらどうだろうかと思うのです。
ただでさえ、大変なことを乗り越えなくてはいけないのですから、そこには人の手やぬくもりが必要だと思います。自分でも家族でも、手助けなしで自分一人で長期間乗り越えることは難しいと思います。ですから、そういう選択肢はたくさんあっていいと思っています。そこに私財を投じてくれたら自分と周りの人を救う1つのきっかけになるかもしれません。
ただ今回は「暴力団関係者」という単語も飛び交っていることと、専属契約は既に切れているので仕方ないことなのでしょう。
排除したり、遠ざけたりすれば、再犯率も高まります。
「脳がダメージを受ける」ということだと、意志の力だけではどうにもならないこともあります。
他人の手、医師やカウンセラーなどのプロの手を借りなくてはいけないことだと思います。一人で抱えるには大変です。犯罪ではあったかもしれませんが、依存は病気ですから。
覚せい剤による脳のダメージは修復できない
再逮捕者が続出……人が薬物依存から脱出できない理由 [依存症] All About
私たちの脳には、化学物質による刺激を受けることで、元に戻らなくなるほど変化してしまう部分があるのです。
覚せい剤による後遺症は、この「戻ることのない変化」が脳に生じることで起こります。最近の研究では、覚せい剤を使用することで、脳に一種の炎症が起きてしまうという見解もあります。
覚醒剤とは、脳を破壊する薬物です。
精神科で一番大変な病気は何ですか?
私は、迷わず答えます。
「覚醒剤後遺症です」理由は、治らないから。
覚醒剤後遺症は、薬が効きません。要するに治療しても全く良くならないということです。
http://blog.livedoor.jp/yachan_49/archives/51276978.html
精神科にずっと収容されていますから、世間の目にふれることはありません。社会的に隠されている、と言っても良いでしょう。 覚醒剤の本当の恐ろしさは、精神科医と精神科の看護士くらいしか知らないわけです。
覚醒剤は中毒性が非常に強く、やめた時の禁断症状だけでなく、やめたあと何年経っても訪れるフラッシュバックが怖いです。
いつ止むか、いつ起こるかわからないフラッシュバックに苦しめられるのです。
使用を止めても出現し、数年経ってもフラッシュバックが起きる。
さらに恐ろしいことには、この幻覚や妄想などの精神病症状は、次第に少量の覚せい剤使用で出現するようになり、ついには使用を止めても出現するようになります。この現象は「逆耐性現象」(感受性の亢進)と言います。覚せい剤使用中止後、数カ月から数年後にも幻覚妄想状態が短期的に突然出現することがあり、この症状を「フラッシュバック」と言います。
厚生労働省
使わないことがもちろん一番です。
でも、現実に使ってしまった人がいるのですから、その後の対策を各家庭や個人だけにまかせるのではなく、なにかいい方法はないかな、と思うのです。
自分が、自分の家族が、大切な人が、と思うと、ほんとうに怖いのです。
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