責めない人がいいな、という話です。
わたしの友人で責めない人がいます。
責めない人をAさんとします。
なにかトラブルがあったときに、それを引き起こした人をAさんが責めるのを見たことがありません。
たとえば、Aさん関連の撮影。30分掛けて撮影したものが、すべて意図の通りに写っていませんでした。
カメラのケーブルの接触の問題でもあったようですが、撮影者が確認していれば途中で気がついたことです。
全て撮影し直しになります。
「撮れてなかったの?」
「・・・はい」
「全部?」
「・・・はい」
「じゃーもう一度撮り直しますかー」
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気軽なことではないのです。
それ。
関係者はみんなわかっているのです。
でも、Aさんは責めません。
わたしも日頃から「失敗は責めない」と自分の中では思っていますが、それでもこの状況なら責めなくても、青ざめている担当者に向かって
「えええーー!?」
くらいは言っちゃいそうです。
暗くなって声も小さくなっている担当者に向かって
「あぁ・・・」
くらいのため息をついてしまいそうです。
でもAさんはそれすらないんですね。
「気持ちよく先にすすめた方が良いから」
理屈ではそうなのです。
でも、
でも、
だって、人間だもの。
渾身こめて緊張して全力出してやったことが、パーになる、無かったことになるって、つらいですし、ため息くらいはついてしまいそうなんですが、
「ため息つく意味がわからない」
と、笑えるんですね。
なんつーか、人間ができているというか、人間の器が違うというか、こんな人になりたいというか、こんな人になりたいけど一生なれないだろお前、っていうか。
一緒に何かをやるときに、スカッとするほど気持ちいいんですね。
怒らない人ではないのです。
怒ります。
叱ります。
でも、失敗は責めない。
そのさじ加減が本当に気持ちよい人。
アメニモマケズカゼニモマケズ
そういう人にわたしもなりたい。
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