海賊じいちゃんの贈りもの。
2015年10月10日公開。
スコットランドに住んでいるおじいちゃんの誕生祝いで集まる子と孫。次男は妻と子と別居中だが、それを父(じいちゃん)には言わずにいる。長男は野心家で妻には何か悩みがあるようだ。
スコットランドを舞台に、壊れかけた家族の再生を描いたコメディ。出演は「ゴーン・ガール」のロザムンド・パイク、「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」のデヴィッド・テナント、「ホビット 決戦のゆくえ」のビリー・コノリー。英国で数々のテレビドラマを手掛けてきたガイ・ジェンキンとアンディ・ハミルトンの長編初監督作。
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父ダグ(デヴィッド・テナント)と母アビー(ロザムンド・パイク)、そして、9歳の長女ロッティ(エミリア・ジョーンズ)、6歳の長男ミッキー(ボビー・スモールブリッジ)、4歳の末っ子ジェス(ハリエット・ターンブル)。この5人家族のマクラウド一家は、ダグの父で子供たちの祖父であるゴーディ(ビリー・コノリー)の75歳の誕生日を祝うため、休日を利用してロンドンからスコットランドへ向かっていた。
しかし、実のところダグとアビーは別居中で破局寸前。周囲にはそれを隠し、仲睦まじいふりをしていたが、子供たちにその芝居は通用しない。
父と母のいつものいざこざにうんざりしながら、ロッティは人の話をいちいちノートにメモするし、ミッキーは空想家でヴァイキングに憧れていて、ジェスは石に名前を付けて可愛がっている。
やがて、夫婦と個性的な3人の子供たちは、おじいちゃんとダグの兄夫婦が待つスコットランドの自宅に到着。ここで1週間の休日を過ごすことになるのだ。しかし、そこでも大人たちの言い争いは絶えない。
「海賊じいちゃん」というから、おじいちゃんが主役なのかと思ったけど、そうでもなく、では、子どもなのかと思えば、次女なの?長男なの?やっぱり長女か?という映画でした。
全員が面白い。
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どこに視点を持っていって、誰に感情移入するのかに(できるのか)によって感想が違ってくる映画です。でも正統派でいくと主人公は長女。
つまり、誰も彼もが問題を抱えているわけです。それはきっと現実のわたしたちにも言えること。
そういう問題や困難が、どうしたらすっきりと解決するのか、どういう心構えで向き合うのか、そういうことを考えさせられる映画でした。
笑える場所もたくさんあります。
前半はちょっと飽きるけど(寝ている人もいた。わたしも寝そうになった)、スコットランドの景色を楽しむということでは、爽快感もあります。
ここから(公開前なので軽い)ネタバレ。
じいちゃんは健康状態がね...
出てくる人はみんな変わっていて面白い
わたしはそういう映画が好きです。
実際の人間もみんなどこか、変わっているところもあるし、おかしいところもあるし、悪いところも、ずるいところもあるわけですから。
そんな個性タップリの登場人物が、それぞれによかれと思って、あれこれやっていくわけです。そして子どもたちはとんでもないことをしでかしてしまいます。
でも、それは彼らの中では正義なのです。
「こんなことをしてもいいのかな」と、わき上がる疑念は「おじいちゃんのためだ」という気持ちで押しつぶして、ひたすら突っ走っていきます。特に長女のロッティ。成すべきことを確信したロッティは強い。(←それ、アカンけど)
「日本ではありえない」
みたいなコメントもありましたが、いや、もう、日本だってちょっと前は色々あったりしたんじゃないか?あり得なくないんじゃないか?と。
わたしもロッティみたいなことをしちゃう子だったような。(←もちろん、したことはない)
長男の息子がはじけるところもいいし、おとなしかった長男の妻がぶちきれるところもいい。ぶち切れて、そして困って悩んでいる妻に共感できた見栄っ張りの次男も最後は何だかいい。後半は問題がすべて吹き出して吹き出しまくって、笑えて、とてもいい。そうなんだよ。問題は取り繕ったり隠そうとすればするほどだめになっていくもの。1度吹き出させちゃえばいいのだ。
こういうの悪くない。
ロザムンド・パイクはゴーンガールの妻役。ゴーンガールはまだ見ていません。本当はゴーンガールを見てから「海賊じいちゃん」を見たかったけど、ロザムンド・パイクがよかったので、これからゴーンガール見ようと思います。
今日はここまで。
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