おうつしかえ

ブヒブヒ言ってるだけです。誰も恨んでいません。

【映画】カモン カモン

じわじわ来た映画。今はほぼ上映終了しているので、観ることは難しいかもしれないけど、もうすぐ配信されるよね。そうだよね。きっとそうだよね。

 

モノクロの映画なので「えーこれスクリーンで観る必要性があるんかな」と思いつつ、とにかくわたしはリヴァー・フェニックスが好きで。その兄弟のホワキン・フェニックスも全然無視できなくて。ついつい応援しちゃうわけですよ。リヴァー・フェニックスっていえばスタンドバイミー。

リヴァー・フェニックスにはもっと長く長く俳優としてやってほしかった。ホワキン・フェニックスの渋みを増した活躍を見るたびに、あーあーリヴァー・フェニックスだったらどんなイケオジになっていたんだろうって思うわけですよ。

 

っつーことで、カモンカモン。じっくりと鑑賞したかったので映画館へ。

happinet-phantom.com

 

突然始まった“おいっ子”との共同生活と、奇跡の日々――
ニューヨークを拠点とするラジオジャーナリストのジョニー(ホアキン・フェニックス)は、ロサンゼルスに住む妹が“重大な理由”で家を留守にする数日間、9歳の“おい”ジェシー(ウッディ・ノーマン)の面倒をみることになる。

好奇心旺盛で“少し変わった”9歳男児との共同生活。それは彼にとって、驚きに満ちたかけがえのない体験となる。それぞれ孤独や悩み――母との関係、自分のこれまでとこれから――を抱える2人は、時にぶつかり、そのたびに心の距離を縮めながら、新たな絆を見出していく。

https://eiga.com/movie/96418/special/

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疎遠だった妹。その妹の別居している夫が精神不安定で、その面倒を見に行くために息子をホワキンお兄さんに預ける、預かるって話。当然ホワキン(ジョニー)は独身で子どももいない。そこで子育てに奔走をする=というと、珍しくもないテーマだし、まぁだいたい想像はできるって話になるわけなんだけど、なんですかね。この期待を裏切られる展開。いい意味でね。

 

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ホンギャーオンギャーしてる子どもとかじゃなくて、ある程度の意思を持った小学生の子って、精神的にも、扱いづらさにも猛烈な個体差が出てくるじゃん?もちろん赤ちゃん世代にもあるだろうけど、精神的な扱いづらさの個体差。ジョニーが預かるジェシーがいわゆる扱いづらい面を持った子で、ジョニーにとっては子どもを預かること自体が初めての体験なのに、この扱いづらさ。どーしたらいいんだ??そもそも妹と疎遠になった理由がお母さんの死なわけよ。わかるわー。長男と妹とは母親との関係が絶対に違うもんね。話が遠くにそれるけど、わたしの母が軽い認知症に。そして今、あんなに疎遠だった兄と仲が良くなってるのよ。どんどん。考えようによっては、これは思いがけなく幸福なことで、兄の妻の人徳のおかげとかもあるけれど、母の晩年のさまざまな面倒を差し引いても、そこだけは母に感謝するわ。まじ感謝。そういえばね。母はもともと体の弱い人で「長く生きられない」「もう来年は生きてないと思う」と言い続けての長寿。まじ長寿。で、その母がわたしが幼稚園に入るか入らないかくらいの時なんだけど、兄と風呂でケンカをしてたらガラッと入ってきて「あんたたち!きょうだい二人しかいないのにっ!お母さんはもう長く生きられないんだから、あんたたち二人で助け合って生きなくちゃいけないのに!!何でそんなに喧嘩するのっ!仲良くしなさい!!」ってすごく怒られた。号泣。わたし号泣。お母さん死んじゃうん??って。これかなりのトラウマになったんだけど、母はそれからもびっくりするほどの長生きで、死ぬ死ぬ詐欺で今は笑い話に。まだ母存命。

 

話を戻すと、

そんなことまでいろいろと思い出し考えるような感じでこの映画を観てた。妹との関係。仕事。妹の夫のことまでとにかく、周辺のドラマがよくできているから、観終わってからもじわじわ来るんだな。この話は年を重ねた人ほどじわじわ来ると思う。

 

で、この9歳のジェシーなんだけど、いや、何なん?この子。フランス映画?ジルベール?ってくらい可愛くて美しいわけ。わがままで突飛で感情的だったり、そうじゃなかったり。突然いなくなって大人を困らせたり、すねたり、控えめに甘えたり。あーそういう映画じゃないけど、そーゆー映画だったらホワキンもドキドキしちゃうんじゃないかと思うくらい魅力的で演技がうまい。監督がいいのか演技指導がいいのか編集がいいのか。ジェシーの感情とかが、表情だけでも、どばーっとこっちに流れ込んできて、ホワキンのおろおろと迷いながら受け止める演技でしょ。んも~~~。映画半ばでね、モノクロなはずなのに脳内で色彩があふれてくるの。街並みとか公園とかの。

 

子育ては一人では大変。大人でも自分で自分の始末は大変。←これは物理的なことではなくてね。精神的な意味でね。やっぱ一人ではやってけないんだな。難しいし、つらいんだよ。家族とか仕事とか友人とかが豊かな人はいい。多分そんなことを考えもしないだろうから。でも家族とか友人とかとの関係も希薄、またはほぼないと思う人、それも年を重ねた人なら、この映画で考えることがあると思う。もう一度、周りとの関係を考えて修復できるものは修復する努力をしてもいいんじゃないかと思う。思った。そんな映画でした。あー映画のレビューとしては違うんだろうな。映画のレビューだと思って読みに来てくれた人ごめん。

 

今日はここまで。

 

ジョーカー(字幕版)

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