歯周病(3)
保険診療と抜いたあとの処置、そして3軒目の歯科医の話です。
かかりつけの歯科=A歯科
2軒目のまず抜きましょう歯科=B歯科
今回の3軒目の歯科=C歯科
過去の記事はこちら
まず抜きましょう。治りませんし金額はいくらかかるかわかりません。歯周病(2)
保険診療と自由診療(保険外診療)
前回の歯周病治療は健康保険も適用されます。
ですが、適用されない治療は多いです。
※以下は、歯科医に聞いた話を元に構成しています。
保険適用には細かい規則があります。
保険の範囲内でできることは限られていますし、歯周病治療を保険適用するためには手順が必要になります。
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前回の記事で「クリーニングを」と食い下がられたのもその1つで、保険適用をするためには、そういう手順が必要で手順を変えずに治療をしなくてはいけないそうです。手順や治療を変えてしまえば、保険適用されないので、自由診療(保険外診療)になります。
つまり「急ぎで」という場合も、保険外診療になってしまうわけです。
インプラントは保険外診療として扱われます。
平成24年4月より、国が定めた条件を満たせばインプラント義歯治療は保険適用されることになりました。
インプラントも保険適用できるじゃない!!
ですが、インプラント治療を保険適用するためには、国が定めた条件として、治療するのは医院ではなく病院、などの治療機関も選ばなくてはいけません。
さらには、インプラント治療となった原因です。
下記は保険外診療となります。
- 虫歯や歯周病や外傷などによって歯を失った
- 歯周病や加齢による顎の骨の吸収により歯を失った
はい。でた!歯周病!!
つまり、2014年現在、わたしの歯周病による抜歯後のインプラントは保険適用されないことになります。
「いわゆる混合診療」は認められていません。
TPP問題で耳にしたことがあるでしょうか。
混合診療の解禁。
混合診療とは「一つの歯、一つの病名に対しての一連の治療に対し保険外と保険が併用される」ことです。
現在は、いわゆる混合診療は認められていません。いわゆる混合診療は、治療全体について自由診療となってしまいます。
つまり、わたしの1本の歯の治療に、ここまでは保険で、ここだけは保険外で、ということはできません。
ですから、インプラントは自由診療となり、前回の歯科医の120万円もあながち高い金額ではない、ということになってしまいます。
歯槽骨がないなら歯周組織再生療法すればいいじゃない
インプラントは骨に埋め込みますから、骨がないとできない治療法です。ですから、わたしのように歯槽骨が溶けて無くなっている場合は、歯槽骨を作るところから始めます。
歯周組織を再生して、歯槽骨を再生する方法です。外科的治療です。
これは一部保険診療が認められるようになりましたが、エムドゲイン法(特殊なタンパク質=エムドゲインを使って歯槽骨の再生を促す。)は、保険診療は認められていません。
特殊な幕を使って歯槽骨の再生をするGTR法は保険診療が認められましたが、使用する膜によっては保険外診療となります。保険診療のみで歯周組織再生療法で治療するということは、現実的にはなかなか難しいようです。
自由診療だと費用は1ブロック50,000円~で、症状によって料金は変わります。50,000円だけなら払えますが「それで再生できるかどうかはわかりませんし、1ブロックですむかどうかもわかりませんよ」と、言われると、(゚-゚;)ウーン です。
抜いた後の処置はどうする?
痛みと膿がある、ということは、炎症が起きているということですから、とにかく抜いてしまって、病巣を取り除いてから様子を見るほうがいいのかもしれません。
もーいいや。
次に「抜きましょう」って言われたら、抜いても。
という気持ちにもなってきました。
ですが、抜いた後どうする?
が、これまた悩ましいところです。
そのまま
抜いてそのまま。費用0円。
余計なものが入らないので、しばらくは爽快。
[デメリット]
抜いた歯とかみ合わせの歯がダメになるおそれあり。
抜いたところに隙間ができるので、他の歯が動く
歯って、動くんです。
だから歯列矯正ができるわけです。
あいているところがあれば動きます。
そのため歯並びが悪くなることがあるそうです。
義歯(入れ歯)
取り外しのできる義歯。
取り外しできるので簡単でもありますし、お手入れも楽。
[デメリット]
わたしの場合は一番奥なので、反対側の奥にひっかけるようにするので、口の中を義歯のワイヤ-(?)みたいなものが通ります。
そして、わたしのような奥歯の人は、無くても生活できるので結局はずしっぱなしにしてしまって、他の歯が動いてしまったり、かみ合わせの歯が伸びてきてしまったりすることが多いそうです。
ブリッジ
隣の歯を削ってひっかける感じで2本の歯を1本にします。取り外しできません。
[デメリット]
健康な隣の歯を削ることになります。そしてわたしは一番奥の歯なので、片隣だけでは持たないので、2本先までを削って一緒にかぶせることになります。隣の歯たちは持つのかが心配。
インプラント
自分の歯に近い形を保てます。
[デメリット]
骨に埋め込むので、骨がないわたしはまず骨を再生することから始めます。費用が高額になります。
C歯科の話です。
セカンドオピニオンOK(すでにサードオピニオンですが)、基本「保険診療」で、できるだけ抜かずに治療し、自分の歯を長く使いましょう、という歯科医を探して行きました。
通院に1時間以上かかるのですが、サイトを見る限り治療方針や考えかたが良さそうだったこと、外科的な治療もできそうなことが決め手でした。
問診
物腰やわらかく丁寧に話を聞いてくれました。
歯が痛くなり膿があり腫れてきたので、他の歯科医で診てもらったら、1年で歯槽骨が激減していた。抜かなくてはいけないのか。抜くとしたら抜いた後どうするか。ここ最近は、自分なりには歯を大切にしてきたつもりだったので、原因や、これからの生活などについても知りたい。かみ合わせとか、食いしばりについても心配がある。
というようなことを、問われるままに答えました。
「歯周病治療は時間がかかりますし、本人の治す努力が必要です」
「はい。食生活やブラッシングなど、歯周病について改善するところがあれば、それも合わせてご指導いただきたいです」
「これからどうしたいんですか」
「できるだけ歯を残したいです」
「それは良い心がけです。でも全部は残せないですよ」
「はい。でもできるだけ抜かないですませたいです」
そして、
「あと、何か心配はありますか」と、聞かれたので
「抜いた後どうしたらよいのかと」と、答えたところ
「そのままでいいんじゃないですか」と、笑顔で言われました。
「え?でも、そのままではよくない、と、聞いたのですが」
「なぜですか?」
「かみ合わせの歯や隣の歯がだめになるっていうか・・」
「だめになったら、その歯も抜けばいいじゃないですか」
「え?」
「だって、そうやってきたんでしょ?これまでも。詰めたところやかぶせたところも、ほらたくさんありますね。そうやって悪くなったら削ってつめて、悪くなったら削ってかぶせて、ってやってきたわけでしょ。だったら今回も、悪くなったらぬく、でいいんじゃないですか?磨いていたって言っても磨けてないからこうなるんですよ」
「え?・・・そんな」
あまりのショックにしばらく呆然としてしまいました。
「こちらに抜歯後のことを書いてあるので、読んでおいてください。レントゲンを撮りましょう」
レントゲン室で、ひっそり涙を拭きました。
それから歯の中を診てもらったところ「ああ、随分ちゃんと磨いていますね。磨けてますよー」と言われました。
帰り道ひとり泣き
絶望と悲しさに打ちのめされながらも、次の予約を取り、医院を出てから反芻してみました。
何か失礼なことを言ったのでしょうか。
ここまで考えたり、調べたりしたことはたくさんありますが、話が長くなってはいけないと、言葉を選んで、本当に言葉を選んで、丁寧に話をしたつもりです。
失礼なことや、知ったかぶりや、横柄な態度は一切したつもりはありません。
だって、これから身も心も捧げる 歯も財布も捧げる相手ですから。
でも、自分の「つもり」はあくまで自分の「つもり」ですから、何かがあったのかもしれません。
何が不愉快だったのか。
どうしてそこまでいわれなくてはいけないのか。
それとも、もともとそういう先生なのか?機嫌が悪かったのか。
ずっと笑顔なのも怖かった。
でも、ネットではとても評判がよかったし露出も多い。
この先生に任せれば技術的には安心なような気もする・・・だが?しかし?
すっかり凹んだわたしは、電車に乗る気にもなれず、目にハンカチをあてながら何となくうろうろとそこら辺を歩き回り、スマホで検索して、その足で・・・
涙をこらえてフレンチランチ!
大変おいしかったです。
「ここに通うならまた来よう ( ;∀;) 今度は笑顔で来よう」
と、心に誓いました。
(涙をこらえて)まだ続きあるんですけど
続いても・・・いいですか?続きます。
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