一気にざざざーーーーっと読みました。
日常のあるあるーという感じの細かい描写。
そんなことあるよねっ!
という、エピソードがてんこ盛りです。
離婚してもいいですか? (メディアファクトリーのコミックエッセイ)
- 作者: 野原広子
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/メディアファクトリー
- 発売日: 2014/08/29
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (2件) を見る
一部、Webでも読めます。
そんなことあるよね?
あんなことあるよね?
妻の目線で夫や生活を書くと、ああ見える、ということなんですね。夫には夫の言い分もあるでしょうし、実際の生活では、妻の目線(妻フィルター)では気がつかないこともたくさんあるでしょう。
でも、妻にはああ見えている。
妻に見えている世界は辛く悲しい世界。
どこが我慢できないのか、どうされたらどれくらい痛いのかは、昨日書いたようにその人本人のことで、他人が判断することはできません。
妻はつらいと思っているのです。
夫に見下されること。
見下されていると思うこと。
☆
結婚は他人同士が「長い将来を一緒に生活する」想定でします。学生の時に短期間、友だちという他人と一緒に暮らす、同棲するのとでは多くの場合、心構えが違います。
簡単にやめてはいけない、投げ出してはいけないという呪縛、婚姻という法的な縛りと、何よりも、できあがってしまった家族がいるわけです。子どもが。
ある意味重たいですが、逆に安定感もあって、日常を穏やかに過ごしたいわけです。
悲しいことや不安なことは半分に。
結婚して穏やかに暮らせるようになった。
という人も身近に多くて、結婚ってやっぱりいいなぁと思っています。
相手への小さな不満や、ちょっとした諍いはあっても、底のところでは尊敬しあって穏やかに暮らせる、という感じはとてもいいなーと思います。
☆
「夫をATMだと思おう」
でも、感情というやつがあります。理屈ではコントロールしづらい感情が。実際にこう思って、こうやって暮らしている人もいるでしょうが、そう簡単に割り切れなかったりします。
目の前に出てくる人は幻想でもなんでもなくて、生身の人間でこちらの感情を揺さぶってきますから。
さらに割り切れない人は
「それでいいの?」
「そんな風に人生を送っていいの?」
と、頭の中の自分から問いかけられもします。
☆
ここまで書いてきて友人のことを思い出しました。
夫はATMだから
子どもが大きくなったら絶対離婚するから
それまで夫とは適当にやっておくから
わたしも楽しく暮らすから遊ぶから
と言っていた人がいます。
上品なおっとりしているお嬢様で「わたしホストクラブとか行ったことないんだけど連れて行って~」みたいなことを言われたこともあります。
そんな彼女に遺産が転がり込みました。
「夫の稼ぎなんかどうでもよくなっちゃった」くらいの。
億単位の。
もう子どもも大きくなったので、てっきりそれをキッカケに離婚するものだと思っていたのですが、そのお金が彼女を安定させました。
「いつでも離婚したいときにできる」と思ったら、急に夫に愛情がわいてきました。
負のフィルターが除かれたように、夫がそれまでとは違って見えたそうです。
「あ、なんだ、こんないいところもあったのね」
それまでは、嫌なところやダメなところを見つけては
「ほら、やっぱりね」
「そう、そういうところがいやなのよ」
と、ダメなところや嫌なところを、いちいち確認しジャッジをしていましたが、その見方が変わってしまったそうです。
「あら。こんなに優しいところも」
「子どものことも大事に思っているのね」
「自分のことも結構自分でやるじゃない」
1つ糸口が見つかって、それを引っ張って、紐解いたら、それまでに見えていなかった夫の良いところが見えてきて、それをまた引っ張ると、別のところが見えてきて、
「まるで
美女と野獣のように
野獣の良いところが見えてきたのよ~」
おいおい、それはいいすぎじゃないか?
σ(^_^;) ビジョ?
「いつでも離婚できると思ったら何か気が楽になっちゃったみたい。
でも、お金のことは当分 ( ^ x ^ ) ナイショにしておくの。
あてにされても困るし。」
「つねにジャッジをする」ことをやめてみると、別のものが見えてくるのかもしれません。
☆
<ネタバレ>
[広告]
ラストの妻は
いつか離婚することを夢見ながら生活する
です。
それも1つの決断です。そう思っているうちに月日が何かを変えてくれるかもしれません。大きな決断を慌ててする必要もありません。我慢できるならある程度の所までは我慢したほうがいいのかもしれません。
ですが、日々の生活、子どもと夫が楽しそうに遊んでいる時に「いつか離婚」そんなことばかりを考えているとしたら、もったいなくも感じます。
わたしの母がそういう人でした。
「いつか離婚」
子どもたちは
「とっとと離婚すればいいのに」
と、思っていましたけどね。
まあ、それもさておいて。
そういった「何となくの夢」を持っているほうが、楽にやっていける、「それを考えているのが楽しい」程度だったらいいかもしれませんが、改善を考えるなら、さっこさんが書いたとおりに、自分を変えることを考えたほうがよいかもしれません。
相手を変えることはなかなかできませんが、自分を変えることは自分でできます。
自分が変わることで相手がビックリするほど変わることもあります。
あと、もう一つ。
「母子家庭みたい」
と
「母子家庭」
は全然違います。
「母子家庭」なら控除や手当もありますが、「母子家庭みたい」にはありません。「母子家庭みたい」は、最後の最後のところで、やはり夫を頼りにしている部分があるかもしれませんが、たいていの「母子家庭」ではそれは望めません。ですから、底にそれがあるかどうかを考えると、何か見えてくるかもしれません。
今日はここまで。
[広告]
■合わせて読みたい